ののしる。

普段なかなか出てこない言い回しだけれど、
SMではよく口にする言葉だ。


叱るよりも、怒鳴るよりも、

よりキツく精神をえぐるのが
罵るなのだけど

罵倒と書いた方が、
より言葉の意味が伝わるだろう。


罵り方にも、いくつかパターンがあって、

よく戦隊ものとかの女性悪役キャラが
部下に対して、

「このクズ」「ノロマ」

とか叱責しているように、

相手のミスや失敗をネタにののしるパターン


それから

「チビ」「デブ」「ハゲ」「ブス」など

相手が肉体的に気にしているであろう点を
敢えて指摘するパターン


この2つは、とても単純で直ぐ思いつく罵り言葉だ。


あとは、

「お前のかーちゃん、出ベソ」

みたいな相手の大事な人を貶すことも
罵る場合には、とても有効だ。

罵るとからかうは似てるが、別物である。

どちらも相手の反応を引き出そうとする行為だが

からかうのは、

からかう側にさほど悪意はない。

相手のリアクションを想定して、
面白がることがメインなので

時々、相手の地雷を踏み抜いて
喧嘩や逆効果を招く場合もあるが

傍から見ても、
おおむね平和なやり取りである。


しかし、


罵る場合は、

相手をあからさまに攻撃することが
一番の目的なので、

悪意のある行為なのだ。


だから、


相手の外見、内面、行動。

四方八方から責め立てる。


人間と言うのは、
不思議な生き物で


自分の事を徹底的に貶されるよりも
自分の大切なものを侮辱する方が

時に心を深くえぐられる人もいる。


だから、

重く深くダメージを与える罵りは、


相手を深く知らないと
意外とかすり傷程度の威力しか無い。


言葉責めでも、

罵られたいタイプの子達は

少々の罵倒では、打ちのめされない。


どれだけ大声を張り上げようが、

鬼のような形相で詰め寄ろうが、


大して響いてない。



その状況が好きだから、
ある程度の罵り言葉には慣れている。


そういう時こそ、

思いもよらぬ方向から

グッサリと刺さる一言を浴びせられたら、

まさに、会心の一撃だ。



言葉だけでもSMは出来る。

また、言葉が無くても出来る。



結局は、

相手が五感の内のどこで
より興奮を覚えるかの見定めなのだ。


他人を言葉で責めるのは、

とても奥が深く、複雑なことだ。


言葉の語彙力が必要だし、
相手が言われた言葉を理解しないと
小難しい単語を使えても、無意味だ。


そして、


罵るときもそうだが

間も重要だ。


ただただマシンガンのように
言葉の弾を撃ち続けるだけでは、
足りない場合もある。


会話をする時間が減ると、
罵るテンポもうっかり錆びついてしまいそうだが

不思議と一端、口火を切ると
なめらかに言葉があふれる時もある。


何事も、

経験と場数なのかもしれない。


TAMAKI