重箱の隅を突くようで、
なかなか公に言わなかったけれど

ずっと気になっている言葉使いが


「性癖」である。


「これが自分の性癖で」
という説明を見かけるたびに、


それって、性的嗜好では?


と私の中に居るツッコミ小人がぼやくのだけど



「あなたの性癖は何?」

と尋ねられたら、
皆は何と答えるのだろうか?



ウィキペディア先生によると

人間の心理・行動上に現出する癖や偏り、嗜好、傾向、性格のことである。


というお答えが出るのだが、

これは、「性的な場面においての癖」ではなく、

「生まれ持った性質」を指すということなので



どちらかと言うと「性根」とか「タイプ」と同じである。


なので、


「僕の性癖は、匂いフェチです」


というよりは、


「僕の性的嗜好は、匂いです」


の方が意味的には正しい。



ただ、「性癖=性に関する癖」だと

曲解されて使われているのも


「会議が煮詰まる」のように


話し言葉や言い回しの上での産物なのは

重々理解できるので、


今回、ここぞとばかりに


「性癖 ≠ 性的嗜好」と言う事を訴えておきたい。


癖というのは、

「無くて七癖、有って四十八癖」

と昔から言うように、


他人に指摘されて気が付くくらい、
自分にとって当たり前の行動を指す。


仮に、「性癖 = 性的な場面においての癖」であれば


フェチとかセクシャリティに関するところは

あくまでも性的嗜好であって、


「射精する時に、何故か “おかーさん” と叫ぶ」


「オナニーでも、だいしゅきホールドのように足を組まないとイケない」


という無意識に取ってしまう行動を

「性的な場面においての癖」とするのは有りだと
私はずっと考えて続けてきた。


性的なエクスタシーの時は、
「ついうっかり」の癖が出やすい。


それは、理性が本能に負けて、
無意識状態になっているからなのだけれど


そのうっかりで

気まずい思いをした経験がある人も
少なからずいるだろう。


そんな細かい事いちいち言わなくても、

と思うかもしれないだろうが、


こう言う言葉の意味を重視したいのが
私の性癖なのだ。


勿論、私自身が常に正しい日本語を
使いこなしているかは

24時間言動チェックされたときに

多少、

「今のはおかしいよ?」

というご指摘も受けると思う。



それが、活きた言葉なのだろうし

時代背景だと言えばそうだ。


ただ、今回


折角、いろはにほへとで始まる四十七文字を
つらつら飽きもせず日々書き綴るくらいの

活字依存者な文学少女崩れな性分だから


今ここで、大トリの前に

自分の性癖を露わにしておきたかったのだ。



性的嗜好ほど、

細かく挙げていけばキリが無い嗜好は無い。


性的嗜好とはラーメンの種類以上に存在する


と私はずっと、考えている。


富山ブラックだの、家系だの

トマト、カレー、ヴィーガン、コオロギまで


ラーメンは毎年、何かしらニュータイプが誕生している。

麺の太さや形状、茹で具合に始まり、

スープの材料、具材。


細かく突き詰めれば、キリが無い。


性的嗜好も、同じだ。


ヒトの味覚が育ってきた環境や生まれつきによって

味の好みがいろいろあるように


性的な興奮や興味関心も、
ヒトの顔の数と同じくらい好みがあるはずだ。



だって、


世の中には


自分と全く同じ人間は存在しないのだから。



性的嗜好の自由さが、SMには在る。



公にするしないは別にして、

どんな性的嗜好も受け入れる懐の広さ。



それがSMの大きな魅力だ。


だからこそ、

一度その自由を知ると、


知らなかった頃には戻れないのである。



TAMAKI