性的なイメージを例える時、

「桃色」という色味を使うことが多いが


桃色、つまりピンクに対して
よこしまな印象を付けるのだろうか?


官能小説やアダルトコンテンツの
煽り文句で使う場合、


興奮で上気したほほや、

乳首や性器の卑猥さを表現する時に

桃色を連想する果物や
ピンク系統の色味で例えることが多い。


SMをイメージする色は、
赤や黒だろうが、

桃色もまた、赤の仲間である。


赤に白が混じった色、
薄紅、鴇色、梅重、柘榴、薔薇色、珊瑚色。
サーモンピンク、コーラル。

これらも、全部ピンク系統で
乳首や性器、粘膜の状態を表現する時に
よく出てくる色表現だ。


桃という果物も
性的な連想をする果物の代表格である。


誰もが知ってる、日本のおとぎ話
「桃太郎」の原作には

桃=回春、という暗黙の了解があって


いい年こいた老夫婦が子供を授かって
集落から白い目で見られることを察した桃太郎が

自分が鬼退治と言う名目で家を出てしまえば、
問題解決するだろう、

という親思いの息子と
異質なものへの集団心理の拒絶反応も描かれている。



桃は、古来より
仙薬として、不老長寿や豊かさ、
そして子宝の象徴として

インド、中国などの神話に登場する。


日本でも、

神産みの夫婦イザナギイザナミが

この世とあの世に離縁する下りでも

亡者を追い払う清め祓いの果実として出てくるし、

その後神格化されている。


そう言う民俗学や神話の知識が無くても、

桃という果物の外見から
お尻を連想することや、
濃厚で豊潤な果汁が
女性器が分泌するバルトリン腺液と似てることでも


桃には、性的なイメージが付きまとうのかもしれない。

そこから派生した「桃色」の活用形なのだろう。




色彩学でピンクは、母性を意味することが多いし、

子宮という臓器の色は、優しいピンクだ。


アメリカの色彩臨床で、
殺人や暴力などで収監された
凶暴さの強い囚人の部屋を
ピンクにすると、

徐々に言動が穏やかになるという
視覚的精神安定効果もあると聞く。


性に関する欲は、
アドレナリンやドーパミンなどの
脳内物質を大量に分泌するため

闘争本能と深く関連があるし、

興奮と鎮静は、180度真逆の関係だ。



それでも


桃色に興奮し、安らぎを求めるという

とても面白い状況が成り立っている。


人肌の温もりや他人の心拍音、鼓動は
胎内記憶を呼び起こすし、

ピンク色の臓器に包まれていた記憶が

安心、安らぎとして
脳に深く刷り込まれているのだ。



女装に憧れる子達は、
女性性を求めて、ピンクを好むし


愛情に貪欲な人もまた、
ピンクを身につけたがる。


色と言うものには、
温度や感情がある。


それら全てを使うから、
SMはより、心の深く奥底まで虜になるのだ。



TAMAKI