涙というのは、
SMを感情の解放として考えたとき、
非常に雄弁な体液である。


涙は、もともと

目の乾燥を防ぐためと、

まぶたの内側に異物が入った時に
外へと洗い出すための分泌液で


それが何故、感情と連動したのかは

人間の脳みそについて考える時に

さまざまな仮説を想像させてくれると思う。




SMプレイ中に零れ落ちる涙の滴りは、

1つの感情からあふれ出るとは限らない。



涙=悲しみというイメージが強いかもしれないが、

感情が極まった時に、

人間の涙腺は決壊してしまうのだ。



映画やドラマでの演出で、

いろんな感情を分かり易く伝えるのも

登場人物の涙であったりする。



涙を流して喜ぶ。

嬉し涙。

悔し涙。

幸せな涙。

羞恥の涙。

苦悶の涙

絶望の涙。

諦念の涙。

怒りの涙。

笑い過ぎて涙する。



涙は、喜怒哀楽全てを代弁してくれる。



私が一番強烈に覚えているのは、
あるフェチの涙である。


今日で、自分の性壁に蓋をするために来た。


プレイを終えた後
そう、その子は呟いた。


長年自分の中に巣食う欲や願望は、
消しゴムで無かったことに出来るほど
簡単には消せない。

止めようと決めることも自由だし、
無理に手放すことでも無い。

だから、我慢できなくなったら
いつでもまた、息抜きにおいで。


それが、私たちが出来ることだから。


そう告げた途端、その子は泣きだした。


SMに関わっていて良かったなと思った。



SMショーを拝見していて
最中にこぼれる涙も美しくて目が離せなくなるが、

ショーの後で、

演者さん2人が並び、
終わりの礼をする直前に
受け手さんが号泣する時がある。


そして、その泣きじゃくる受け手さんを
しっかりと包み込むように
責め手さんがあやす光景がみれると


SMって本当に良いなと思う。
だからずっと、続けて来れてる。



涙を流すことは、感情の解放だ。


SMも感情や欲求の解放。



どんな化学反応が

目の前の相手の脳内で起きているのか。


そして、それを解放してあげられるのか。



私にとって、

相手の心まで解放するプレイが出来たかどうか
手厳しく教えてくれるのが


涙という複雑な感情を代弁する体液なのだ。




TAMAKI