ヒトが、衣服と言う布を
身体にまとうようになって 

はや二千年


最初は、単純に

長い布を巻きつけたり、
布の真ん中に穴をあけて
腰のあたりでひもとかで結んだだけの

必要最低限に身体を守るもの

だったのに

いつしか

他人との区別や
自分を飾りたてる一つの手段へと
進化した衣服は


今や、大量のごみとして
あっけなく捨てられてしまうような

まさにピンからキリまでの扱いを受けている。



でも、


私たちの多くは、


毎日、布に包まれたり
くるまることのぬくもりを
必要として生きている


清潔なシーツに包まれて取る眠りが
どれほどの心地よさか


やわらかいタオルで
風呂上がりの身体をぬぐうことが
温まった体をさらに癒してくれるか


洗剤や柔軟剤のTVCMで
何度となく、皆、
見せつけられているだろう



布には、温度が無い。

けれども、

体温を逃がさなかったり、
熱を蓄えることはしてくれる。


だから、


肌寒くなると
ヒトは服を一枚多く着たり
少し厚手の素材に変えたり、


なるべく、布で肌を覆い
冷たい空気を
少しでも遮断しようとする。



私は、晒しで拘束するのが好きだ。


晒しと言うのは、
薄い平織りの綿で織られた布。


薄いが何重にも巻けば
しっかりと固定できるし、

マミフィケーションで使う
ストレッチフィルムと違い

空気が通るので、
皮膚呼吸を邪魔しないし、
必要以上に蒸れたりしないから


長時間放置するのに最適なのだ。



いざとなれば、切ったり割いたりも出来る。



アメリカでは、生まれたての赤ん坊を
産後すぐ、包帯でぐるぐるに包むと聞いたことが有る。


皆も、経験があるだろうが

毛布やシーツに顔をうずめて
丸まってじっとしていると

自分の心臓が脈打つ音がいい感じに響いて

いつしかうとうとと寝堕ちていく。



赤ん坊をぐるぐる巻きにするのも
お母さんのお腹の中に居たときの
安心感を与えるためらしい。


晒しでぐるぐる巻きにされる子達は

時折、蚕の繭にみえる。



自分の体温で温まられていく
布に包まれて、


身動きできないもどかしさも不安も
徐々にどうでもよくなっていく


そして、


だんだんと



包まれていることに満たされる。



綿や麻、絹は
人類がずっとお世話になってきている布だ。


DNAの奥底に、
慣れ親しんだ感覚が有るから


天然素材で出来たシーツやタオルを
心地好いものだと

本能的に皆、知っている。



快楽の扉は、

日常の隅々に潜んでいる。



これで、


布を見る目が少し変わるでしょ。


在宅時間が長い今こそ、

本能が心地よいと感じる温もりを

追い求めてみると良いよ。






TAMAKI